
レントゲンで見えない肋骨骨折も、エコーで確認できます。
肋骨骨折は、転倒して胸を打ったときだけでなく、強くひねったり、激しい咳が続いたりした場合にも起こります。深呼吸、寝返り、咳やくしゃみなどで胸の一部に強い痛みが出るのが特徴です。
レントゲンだけでは見つからないことがあります
肋骨骨折は、単純X線では見つけにくい骨折の一つです。報告によって差がありますが、レントゲンで確認できる割合は高くなく、30~40%程度にとどまる報告もあります。一方、超音波検査(エコー)は肋骨表面のわずかな骨折を確認しやすく、X線より高い診断率が報告されています。
当院では、肋骨の痛みを訴えて受診された患者さんのうち、80~90%程度にエコー検査で肋骨骨折を認めています。レントゲンで骨折がはっきりしなくても、痛む場所をエコーで詳しく確認することがあります。
治療について
多くの肋骨骨折は手術を必要とせず、痛みを抑えながら自然に骨が治るのを待ちます。当院では鎮痛薬のほか、症状に応じて漢方薬なども使用しています。
また、咳やくしゃみをするときには肋骨に大きな力がかかり、強い痛みが出ることがあります。そのため、できるだけ痛みを少なくする咳やくしゃみの仕方、日常生活での注意点もお話ししています。
痛みには個人差がありますが、受傷後4週間程度でかなり楽になる方が多いようです。骨が十分に治るまでには、さらに時間がかかることがあります。
喫煙されている方へ
喫煙は骨折の治癒を遅らせることが知られています。骨折全般を対象とした研究でも、喫煙者では癒合遅延や偽関節のリスクが高いことが報告されています。
肋骨骨折を機会に、ぜひ禁煙に挑戦してください。当院では禁煙についてのご相談も受け付けています。
こんなときは早めに受診してください
息苦しさがある、胸痛が急に強くなった、発熱が続く、強い外傷のあとから呼吸が苦しい、といった場合には、気胸・血胸・肺損傷などを伴っている可能性があります。症状によってはCT検査や総合病院での診療が必要になります。