手関節のステロイド注射は関節外でも効果があるのか?

手関節にステロイド注射をするとき、いつも「本当に関節内に入れなければ効かないのか」と思います。正常手関節の関節腔容量は、橈骨手根関節で約1.3mL、手根中央関節で約1.0mLとかなり小さいと報告されています。

手関節そのものでは、関節内注射と関節外注射を直接比較した良い研究は見つかりませんでした。ただし膝OAでは、膝蓋骨周囲へのメチルプレドニゾロン注射と関節内注射を比較したRCTで、両群とも改善し、明らかな群間差はありませんでした。

さらにKIS trialでは、膝OAに対してケナコルト40mgを膝関節内または殿部筋肉内に注射して比較しています。4週では関節内注射がやや優れていましたが、8週、24週では殿部筋注も関節内注射に対して非劣性でした。デカドロンのような水溶性ステロイドであれば、関節包近傍に注射しても、ある程度は関節内へ移行する可能性があります。

そう考えると、手関節でも「ステロイドは関節腔内に正確に入らなければ効かない」とまでは言えないのではないでしょうか。関節包近傍への注射でも効果が得られる可能性はあり、化膿性関節炎のリスクまで考えると、これはもう少し検討されてもよいテーマだと思います。

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