ギプス修理料について、ときどき「どこまで行えば修理といえるのか」が問題になります。
診療報酬上は、ギプスベッドまたはギプス包帯の修理を行った場合、修理料として所定点数の100分の10を算定できるとされています。
では、「修理」とは何でしょうか。
少なくとも、ギプスの一部を切っただけ、あるいは圧迫を避けるために少しカットしただけでは、通常は「修理」とは考えにくいと思います。
特に、ギプス固定を行った翌日に、圧迫感や腫脹のためにギプスの一部をカットしただけで「ギプス修理料」を算定するのは適切ではないと考えます。
そもそも「修理」というからには、破損、緩み、変形などによって低下したギプスの固定機能を回復させる処置である必要があります。
実際には、
・ギプスが割れた部分を補強する
・緩んだ部分に固定材料を追加する
・一部を作り直して固定性を回復させる
など、ギプス材料や固定材料を用いて補修することが、「修理」の基本的なイメージになります。
一方、
・圧迫を避けるために一部をカットする
・辺縁を削る
・当たりの強い部分を少し調整する
といった処置は、「調整」あるいは「カット」であって、それだけで修理料を算定するのは難しいと思います。
過去の適時調査・指導関連資料でも、「四肢ギプス包帯の修理に該当しない場合で、この修理項目を算定」している例が不適切として指摘されています。
したがって、ギプス修理料を算定する場合には、「何をどのように修理したのか」が診療録から分かるように記載しておくことが重要です。
例えば、
「ギプス一部破損のため、プラスチックギプス材料を追加して補強」
「固定性低下のため、ギプス材を追加して再固定」
など、修理内容を具体的に記載しておく方がよいと思います。
逆に、
「ギプスカット」
だけでは、修理料の根拠としては弱いと思います。
特に、固定翌日に単にカットしただけで「ギプス修理」とするのは避けた方がよいでしょう。
本稿は公開されている診療報酬点数表、通知、審査情報をもとにした解説です。個々の症例の算定可否は、実際の診療内容等によって判断されます。

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