骨粗鬆症では、活性型ビタミンD製剤であるアルファカルシドールがよく使用されます。
では、いつ飲むのがよいのでしょうか。また、腎機能が低下している患者では用量を減らす必要があるのでしょうか。
いつ飲むのがよい?
アルファカルシドールは通常、1日1回服用します。
添付文書上は「朝食後」「夕食後」など、特定の服用時刻は指定されていません。したがって、基本的には患者さんが毎日忘れずに服用しやすい時間でよいと考えられます。
一般のビタミンDでは脂肪を含む食事と一緒に摂取すると吸収が増えるという報告がありますが、アルファカルシドールについて「食後でなければならない」「空腹時は避けるべき」とする明確な根拠はありません。
また、「夜に飲むとメラトニンを抑えて睡眠の質が悪くなる」という話もありますが、アルファカルシドールの服用時刻を朝または昼に限定すべきという臨床的根拠は十分ではありません。
そのため、当院では服薬継続のしやすさを優先して、毎日同じ時間帯に服用してもらうのが実際的だと考えています。
骨粗鬆症では何μg使う?
骨粗鬆症に対するアルファカルシドールの添付文書上の通常量は、
成人1日1回 0.5~1.0μg
です。
年齢や症状に応じて増減します。したがって、「腎機能が正常なら必ず1.0μg」というわけではなく、0.5μgでも通常用量の範囲です。
特に高齢者では、高カルシウム血症を避けるため、0.5μgから開始して血清カルシウム値を確認しながら使用することも少なくありません。
腎機能が低下している場合は?
ここは少し注意が必要です。
腎機能が低下すると腎臓での活性型ビタミンD産生が低下し、二次性副甲状腺機能亢進症を生じることがあります。
しかし、現在のCKD-MBDガイドラインでは、CKD G3a~G5の保存期患者に対して、カルシトリオールや活性型ビタミンD製剤を一律に使用することは推奨されていません。
特にCKD G4~G5で、PTHが高度かつ進行性に上昇している場合などに使用を検討する、という考え方になっています。
したがって、
「eGFR 15~44ならアルファカルシドール0.25μgから」
という一律のルールがあるわけではありません。
腎機能だけでなく、血清カルシウム、リン、PTH、25(OH)Dなどをみながら判断する必要があります。
骨粗鬆症とCKD-MBDは分けて考える
eGFRが低下していても、単純な骨粗鬆症として治療してよい患者と、CKD-MBDとして考えるべき患者は同じではありません。
KDIGOでは、CKD G3a~G3bでPTHが正常範囲にあり、骨粗鬆症または骨折高リスクであれば、一般人口と同様の骨粗鬆症治療を行うことを提案しています。一方、CKD G3a~G5DでCa、P、PTHなどにCKD-MBDの異常がある場合は、それらを考慮して治療薬を選択することが推奨されています。
まとめ
アルファカルシドールは、骨粗鬆症では通常1日0.5~1.0μgを1回服用します。
服用時刻は朝・昼・夜のいずれでなければならないという決まりはなく、毎日継続しやすい時間でよいでしょう。
腎機能が低下している患者では、「eGFRが○○だから0.25μg」と機械的に決めるのではなく、血清カルシウム、リン、PTHなどを確認しながら使用することが重要です。
また、保存期CKDでの活性型ビタミンD製剤は、現在では一律に投与するのではなく、CKD-MBDや二次性副甲状腺機能亢進症の程度をみて判断する、という考え方になっています。

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